大地や生きる物にパワーをくれる
鮭の新たなチカラを生産
遊農くらぶの鮭肥料生成事業紹介
鮭の人口孵化の役目を担った鮭は、これまで業者にお願いして廃棄処分されていました。その鮭を特殊な方法で加工して「鮭パワー」という肥料を生み出すことに成功しました。
この「鮭パワー」は、土作りや果樹や稲などの肥料として、今、各方面から予約が殺到しています。
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人口孵化された鮭を放流し、4年後に戻ってくる鮭から生成物を作り出し、田んぼの土壌づくり、野菜栽培、ニワトリの飼料として活用する『サイクル農法』。まさに「捨てればゴミ、生かせば資源」。自然からの贈り物をさらに自然に還元するのがサイクル農法なのです。
この「鮭パワー」を作り出している遊農くらぶさんを含む「升川鮭孵化漁業組合」の方たちのお仕事をご紹介します。
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川に戻ってきた鮭は孵化場に造られている簗場で次々に捕獲されます。
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メスの鮭からは卵を取り出し、孵化用と商品用とに分けられます。
孵化用の卵にはオスの精子をかけ素早くかきまぜ受精を成立させます。
機械で吊り上げられた鮭は、乾燥機の中に入れられます。
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約8時間乾燥した鮭は姿もなく粉状になりました。
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熱を取り水分を飛ばすために、数時間グルグル回転するドラムにかけられます。
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パウダー状になった鮭パワーが完成。これを袋詰めして出荷されます。
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鮭パワーに携わる升川鮭組合の女性陣たち。
この地区の自然を大切にしながら農業に勤しんできた頼もしきお母さんたちだ。
(写真左端:遊農くらぶ尾形さん)
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写真右は組合長を務める遊農くらぶの尾形さん。左はこのプラントを設計した会社の社長さん。
この日、非常に良い状態の鮭パワーが完成し、感激するお二人。
抱き合って喜んでました。記念撮影です。
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ちょうどこの日は、NHKの取材陣もいらっしゃってました。
「豊かな自然を生かして、農業をさらに活性化していくことはとても理想的なことですね。こういった情報を県内はもとより、県外やたくさんの方たちにお伝えしていきたいと思います。」とおっしゃるNHK山形のアナウンサーさんや各スタッフの方も撮らせていただきました。
この事業は平成15年度農林水産庁賞を受賞しました。