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TTSURUOKA青菜バター誕生秘話

TSURUOKA青菜バターは漬物屋とフレンチシェフとの出会いから生まれました

株式会社佐徳 七代目社長 佐藤裕宣


 2021年10月、私は行きつけのBarで一人の男性を紹介されました。挨拶もそこそこに、男性は黒い皮の鞄から、両手で推し抱くように持った白い容器をテーブルに置きました。JAZZの流れる薄暗い店内の所為か、のっけから秘事(ひめごと)のような怪しげな雰囲気を醸します。男性は私の動揺を楽しむかのように、静かにゆっくり置かれた容器の蓋を回します。何が入っているのか。私は恐る恐る容器を覗き込みました。唐突に男性が口を開きます。

「好きなんです」思いがけない言葉に、少し咽ながら聞き返しました。
「なんです?」
「好きなんです」「はい、いえ、この中にあるのはなんですか?」
「青菜漬けです」「青菜漬け?」
「好きなんです」「これが?」「食べてみて」
 田中さんとの出会いです。

 彼は、東京でフレンチレストランを経営されているオーナーシェフなのですが、奥様の実家が鶴岡だそうで、2年前お母様がお一人になってしまわれたことをきっかけに、毎月鶴岡通いをされているとの由。鶴岡を訪れるたび、美味しい物を見つけるのが楽しみで、そんな中でもお母様の手料理に欠かさず食卓に上がるお漬物が大のお気に入り。それが青菜漬だったそうで、鶴岡に来るまで知らなかったとか。
えぐ味も少なくて、シャキシャキしていて歯触り抜群。青菜漬の色、塩味、甘み、うま味を生かせば、美味しいバターができるぞと、ある日ピーンと閃いたそう。

 誰かに試食してもらおうと、このBarに持ってきたんだとか。青菜漬だと聞いたマスターが「それなら佐徳だ」と私に紹介したという訳です。彼の行動力にも驚きですが、漬物とバターを合わせるなんて私には思いもつきません。さすがフレンチのシェフ、新たな美味しさにびっくりです。

 「鶴岡に来るたびに美味しいものに出会うんです。鶴岡を全国の人に丸ごと知ってもらいたい。より良く知ってもらうには、新たなアプローチも必要かも。伝統や歴史を踏まえたうえで、何をどう作ればいいか。そんな事を今、一生懸命考えています。まずこれを一緒に作りませんか」田中さんは熱く語ってくれたのです。

 「やりましょう!」そう言ったものの、実はここからが大変でした。

 当社は漬物と菓子の製造ノウハウはあるものの、バターを使った製品は初めて。
食材の配合や製造工程の組み立てなど、戸惑う事だらけでした。

 当社の製造担当・齋藤は、田中さんとのミーティングを何度も何度も重ね、味や品質の納得できる製品ができるまで、連日試行錯誤の繰り返しでした。
 商品としての形態や量、容器の選別なども当社スタッフ総がかりで進めました。
 140年続く漬物屋「佐徳」にとって、これほどチャレンジングな商品作りは初めてのことではないかと思います。

 しんどかった。でも、楽しかった。

 「TSURUOKA青菜バター」は、このようにして誕生しました。
 パッケージデザインも田中さんに描いていただきました。
 自信を持って美味しいです。たくさんの方に食べていただきたい。

Barで出会ったフレンチシェフ・プロフィール

田中彰伯 Akinori Tanaka

1961年東京生まれ
中学卒業後フランス料理のシェフを目指す。
24歳で渡仏。26歳パリ7区1つ星レストラン『ラ・ブールドール』シェフ代行。

27歳
南仏プロバンス・ムスティエのレストラン『レ・サントン』シェフを務める。
29歳
『レ・サントン』ミシュラン1つ星レストラン取得。
30歳
帰国。東京代官山『ロジェ・ベルジェ』総料理長就任。
32歳
オーナーシェフとして南青山『レ・クレスタリーヌ』開店。
翌年から順次渋谷、新宿三丁目に姉妹店オープン。

近年、趣味で描いていた料理や食材を題材とした絵が認められ、東京のデパートや画廊、恵比寿の日仏会館などで個展も開催される。
最新作は「TSURUOKA青菜バター」パッケージデザイン。

現在は鶴岡の実家の蔵の壁面を使い、足場を組んで壁画制作に全集中。

著作物:
「新真空調理法」彩の会
「味に光を足す」中央公論
「よゐこ有野晋哉vs田中彰伯の妄想料理」旭屋出版
ほかれしプ本など多数
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