シャインマスカットに種があるのはなぜ?理由について解説します
ぷちっと弾ける食感と芳醇な香りが魅力のシャインマスカット。
贈答用にも最適な高級フルーツとして人気ですが、たまに種が入っていることがあります。
普段は種なしが当たり前のシャインマスカットに、なぜ種が入っていることがあるのでしょうか。
今回は、その謎について迫ります。
目次
シャインマスカットの特徴
シャインマスカットは基本的に種なし
シャインマスカットは、皮ごと食べられる種なしぶどうとして有名です。
その甘さと手軽さが人気で、贈答用としてはもちろん家庭用としても広く楽しまれています。
種がないことで、皮を剥いたり種を取り除いたりする手間がなく、手軽に食べることができるのが大きなメリットといえます。
さらに、小さなお子さんや高齢の方にとっては、食べやすさが大きな魅力なのです。
また、近年では、様々な品種のぶどうが登場していますが、シャインマスカットはその中でも高い人気を誇っています。
稀に種が入っている場合がある
しかし、稀に種が入っているシャインマスカットが存在します。
種なしが当たり前のシャインマスカットに種が入っていると、驚いたりがっかりしたりする方もいるかもしれません。
では、なぜ種なしぶどうとして販売されているシャインマスカットに、種が入っていることがあるのでしょうか。
この疑問について、次に詳しく解説していきます。
さらに、種ありのシャインマスカットの見分け方についても触れていきます。
ジベレリン処理の影響で種ができない
シャインマスカットは、「ジベレリン」という植物ホルモンの処理によって種なしになっています。
ジベレリンは、植物の成長を促進する作用があり、ぶどうの場合には果実を肥大させたり種なしにする効果があります。
シャインマスカットの栽培では、開花期の少し前にジベレリン処理を行うことで、種なしの果実が作られます。
このジベレリン処理は、シャインマスカット栽培において非常に重要な工程といえます。
例えば、ジベレリン処理のタイミングや濃度を適切に管理することで、種なしで高品質なシャインマスカットを生産することが可能になります。
なぜ種ありシャインマスカットができるの?
受粉による種子の発達
ジベレリン処理によって種なしになるシャインマスカットですが、開花期にミツバチなどの昆虫によって受粉してしまうと、種子が発達してしまうことがあります。
また、風によって他のぶどうの花粉が飛んできて受粉することもあります。
特に、他のぶどう品種が近くで栽培されている場合や開花期に雨が少ない乾燥した気候の場合には、受粉が起こりやすくなります。
そのため、周囲の環境にも配慮した栽培管理が必要となります。
例えば、防風ネットの設置や他のぶどう品種との距離を適切に保つことで、受粉のリスクを軽減することができます。
ジベレリン処理の失敗
ジベレリン処理の濃度が適切でなかったり処理のタイミングがずれたりした場合にも、種子が発達してしまうことがあります。
また、天候の影響でジベレリンの効果が十分に発揮されない場合もあります。
例えば、開花期に低温が続いたり雨が続いたりすると、ジベレリンの効果が弱まり種子が発達しやすくなる可能性があります。
一方、適切なジベレリン処理を行ったとしても、ぶどうの個体差によって種子が発達してしまうケースも稀にあります。
これは、ぶどうの持つ遺伝的な特性や生理的な状態が影響していると考えられます。
まとめ
シャインマスカットはジベレリン処理によって種なしになりますが、受粉やジベレリン処理の失敗によって種が入ってしまうことがあります。
種が入っていても味や香りに大きな影響はありません。
もし種ありのシャインマスカットに出会ったら、それも自然の摂理だと捉え、味わってみてはいかがでしょうか。
種ありのシャインマスカットは、種なしのものと比べて食感に違いがある場合があります。
しかし、それも含めてシャインマスカットの個性として楽しむことができるでしょう。
また、種があることで、より自然に近い形でシャインマスカットを味わえるという魅力もあります。

