山形(羽黒町）で栽培されるブルーベリー品種：その1

山形県鶴岡市羽黒にある「月山高原　鈴木農園」で栽培されているブルーベリーをご紹介します。
ここは月山高原にある標高250メートル前後の農場。1・2月には北西の季節風の影響で零下10度になることもありますが、4月頃から急激に気温が上がり夏は比較的好天多照に恵まれます。

この四季の移り変わりが激しく、水の綺麗な羽黒町は高品質の美味しいブルーベリーが栽培できる最適の環境です。

バークレイ　Berkeley

1949年発表の最も古いビッグセブンの1品種。大粒で、果実は扁平が少なくて丸みが強いカタチをしています。また、ブルームが多くて見た目も美しい品種。酸味が少なくて、多少の早摘みでも酸っぱさがほとんど気にならないほどです。成長も早いのでブルーベリービギナーに推奨する品種としては非常に優れていて、ホームガーデン用としても無難な品種です。

ブルークロップ　Bluechip

1952年、ニュージャージーから発表されたブルークロップ。北部ハイブッシュ系を代表する品種です。酸味と甘味が調和した美味しさで「サイズ」「粒ぞろい」「香り」「ブルーム」「摘み取りやすさ」など、栽培するうえでも、大変欠点の少ない品種として信頼されています。

ブルーレイ　Blueray

こちらも「ビッグセブン」を代表する品種のひとつ。粒ぞろいが良く大粒で押し合うようにギッシリと実がつきます。香りと風味、さらには甘味と酸味のバランスが良くて、完熟後の食味は素晴らしいものがあります。しかし、完熟前は強い酸味があるので熟練の見極めが必要です。

コリンズ　Collins

「ビッグセブン」の中の1品種であり、もっとも新しい品種。栽培では、条件が揃った環境下では素晴らしい実をつけるが、コントロール不能といえる気候の影響もうけやすく、とてもクセがある品種とされています。果肉は酸味と甘味のバランスが絶妙で、香りも優れています。コリンズという名前は、ブルーベリー産業へ大きな貢献をしたアメリカの果樹栽培者のレスター･コリンズ氏に由来しています。

デキシー　Dixi

1936年に発表された古い品種のブルーベリー。収穫初期の果実は、大変魅力的な大粒でやや平べったく角張ったイメージがあります。しかし、収穫後期になると小粒になることがあります。全体に柔らかめでブルームも少なめで、濃いブルーに見えます。

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アーリーブルー　Earliblue

1952年に誕生した極早生品種のブルーベリー。1960年に制定された「ビッグセブン」のひとつです。一般に酸味が少ない北部ハイブッシュ系早生品種のなかで、アーリーブルーは酸味だけではなく甘味もしっかりと持っています。香りや風味もたっぷりあって、ビッグセブンの中で優れた味覚の品種です。

ハーバート　Herbert

果実のブルームが少ない為に、ブルームがまだらに見えたり縦にストライプを描いたように見えることがあります。ブルームが少ないがゆえに果実全体に光沢があって、濃い色合いに見えます。皮が薄いので傷みやすい傾向がありますが、柔らかくジューシーで、濃厚な風味があります。「ビッグセブン」のひとつ。

レイトブルー　lateblue

1967年にニュージャージーで発表された晩生種。日本でも古くから導入されている品種です。果実の香りが良くて、晩生種の特徴でもある酸味も強い傾向にあります。デキシーと似通っているので識別が難しい。

スパルタン　Spartan

1977年にメリーランドで発表された品種。北部ハイブッシュ系の品種改良の歴史の中で最高傑作と言われています。収穫初期から後期のあいだずっと大粒の実がなり、果実品質が大変高いブルーベリーですが、栽培は土質を選び、最大級に気難しい品種と言われます。実の先端にある五角形の「ガク痕」が鋭角な彫刻等で削ったかのように見事な段差の美しさがあります。

参考文献：渡辺順司著「ブルーベリー大図鑑　品種読本」マルモ出版P.329

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